書籍紹介:"The Baby Dodds Story As Told To Larry Gara"
New Orelansを代表するドラマー、Baby Doddsに対して行われたインタビューを自叙伝としてまとめた一冊。
King Oliver、Louis Armstrongのバンドでのエピソードから、彼の音楽・ドラマーとしての在り方についての知見までが語られている。
King Oliverに「もっと軽めのビートで演奏してほしい」とワイヤブラシを渡され演奏したものの重いビートとなってしまったため、「濡れたモップで演奏してるみたいだな」と一蹴されてしまうというエピソードがある。(一方で、彼がアメリカではじめてブラシでドラムを演奏した人間であると豪語している)
よほどブラシが気に食わなかったのか本書のいたるところでブラシに対する不平不満がこぼれており、面白い。
「ドラマーとしてバンドの中でどうあるべきか」というテー
マについても所々で語られているので、New Orleansが好きな
ドラマーであるなら、おススメの一冊である。
(2016/3/13)